カコン、カコン
豹柄のサンダルが鳴る。
自動ドアを入った所で、カイトは立ち止まった。美姫はぶつかってカイトの頭を叩いた。
「イテ、何止まってんだよ!」
美姫に膝蹴りされてもカイトは立ち尽くしていた。
その美人の主婦は自分を見詰める高校生を見て、記憶を手繰った。
「あら、スーパーで会ったキミね?」
「あ・・こんばんは」
美姫は二人を見た。
すると彼女のすぐ後ろから、ポカリを持った影が・・・
「母さん、これも」
カイトはその男を見て驚愕した!
母さん・・?今そう言ったよな?
美姫が彼を見てニコリと会釈した。
「あ・どぉも」
カイトの顔色をみんなが不審に思った。
「あ・オス」
やっと我に帰ったカイトだった。
「よぉ」
涼子はその二人を見て言った。
「あら、お友達だったの?」
ヒロキは愛想なく離れて行き、今度は母親同士が会釈を交わした。
カイトはヒロキと涼子が出ていくまで、コッソリと様子を伺った。