翌週の終わり、生理が明けた。
美姫はカイトの帰りが待ち遠しかった。
メールで解禁を伝えた矢先、
「ただいま」
え?
玄関に立っていたのは夫の竜也だった・・・
カイトは体育館の裏で、菓子パンを頬張りながら、美姫からのメールを読んでいる。
『父ちゃん帰ってきた!』
『解禁はどうなる?』
『今日はお預け』
え〜!
有頂天だったのに、叩き落とされた感じだ。
「突然どうしたの?」
「ああ・・実はな美姫・・・」
竜也は逞しい腕を若い妻の肩に回した。
「色々苦労かけてすまなかった。」
その腕を払いのけ、美姫は顔を背けた。
「ふん、何だよ急に猫なで声出しやがって」
竜也は美姫を見つめて言った。
「女とは別れたんだ」
美姫は思わず夫を見た。
「やっぱり俺にはお前しかいねぇ」
美姫は目を潤ませたが、即座に目をそらした。
「調子いいこと言ってんじゃないよ」
竜也は美姫を抱き寄せる。
「ツンケンすんなよ。可愛いやつめ」