「三木、面白そうなもの見てるな。」
静かに開いた教室のドア。
夕方の5時、
人通りの少ない場所にある空き教室に俺は一人でいた。
「別に、面白いものじゃねーよ。」
サッと手に持っていた物を隠す。
「同じクラスのクラスメイト…しかも男の写メを眺めてにやけてるなんて、俺には十分に面白いがな。」
見られた。
だけど、だから何だ。
「だったらどうだって言うんだよ。好きなんだからしょうがないだろ。」
「そうだな。だけど荒川はお前の親友じゃないのか?」
そう、親友だ。
俺は親友を好きになった。