―『アンタ、気付いてたクセに。』
知るわけないだろ
寸前になるまで分からなかったっつの。
今だって信じられねぇし信じたくもねぇ
コイツはただ
クソな性癖の為にわざと俺を怒らす事ばかりしてたんだ
例えどんだけ仕事が出来るったって
あほみてーにくだらない事情に俺は踊らされてた
買い被り過ぎた
こいつはただのド変態。
俺が馬鹿だったんだ。
―
「…っさ…き…」
「黒川さん…痛いですか?」
「…っ…たりまえだ…っろ…っ…イッ―」
「うわー…すげぇレア。黒川さんのこんな顔が見れるなんて。」
下から突き上げられ、グッとケツに痛みが走る
「!っぁ、うっ…」
勿論甘い痛みでは無い
ソレを受け入れるようにできたものではない穴に無理矢理抉じ開けて入ってくる感覚、異物を突き刺された様な、酷い違和感に喉が鳴った。
「…の、変態クソ…ホモ…っ!んぅ」
必死に悪態をつこうとしたが、指をぐちゃぐちゃに突っ込まれ
上手く言葉にならない
「まぁ…男もいけるなんて、俺も今気付いたんですけどね」
上も下も。
無遠慮にガンガン突っ込まれ、頭がおかしくなりそうに、なる
「動…くな…っ、ふっ…ぅ」
「だから男抱くのも初めてなんで…
痛くしたらごめんなさい」
酒のせいで頭はクラクラしてるのに
痛みは直にきて
もう痛いなんてもんじゃない
正直全然気持ち良くなんてなかった。
アイツは馬鹿みてぇに突きまくってくるし
痛さと苦しさで一杯で
ただ耐えるしかなかった。