「い、五日連続ですか…!?」
「他のコたちにも聞いたんだけど、さすがになかなかOKしてくれなくってネェ〜。困ってるのよ。
もちろんお給料は五倍以上出すけど…」
「………。マスターが、私でいいなら、
是非……」
「ホント!?嬉しいわ〜!リルナちゃん今人気急上昇中だしネ!お客さん喜ぶわ〜!」
リルナは笑顔でマスターの握手に応じた。
内心は不安で堪らなかった。
この『店』で『業務』を始めて以来、
五日連続の『業務』は初めてだった。
店のルールとして、その日の全ての客は、一人の『従業員』で相手をすることになっていた。
つまり普段、他の従業員と一緒になることは無い。
「他の人たちは分からないけど、マスターがいなかったら私…
とっくに…」
「リルナちゃん、その話はしないの。……本当はリルナちゃんの好きなお仕事で、
楽しく稼いで欲しいけど…」
「マスターの役に少しでも立ちたいから……。私、頑張ります!五日間!」