俺、吉川琉聖(りゅうせい)
水島静瑠(しずる)の…うん、多分一番の友達。
で…
頭痛いことにさ、気づいたんだよね。
俺が…コイツを友達として見てないってこと。
そういうつまんない事実に気づいてから三年にはなるかな。
気づいた時はね、もうショック通り越して、気持ち悪かった。
そういう人種だったってこと?とか、親のこととか色々考えた。
けどどうかんがえても…好きだ。
どうしようもなく。
小学生んときにあいつは転校してきて…いつも勉強ばっかして、俺らを見下してるって思ってた。
でもなんかの拍子にドッジボール誘って…。
そんときの静瑠の顔が、あんまりにも印象的だったとか
中学んときに好きな子がいるって言われた時に感じた吐き気するくらいの嫉妬とか
考えれば考えるほど、頭が煮たっちゃうくらいに、好きで好きで好きで好きで。
いつのまにか背丈伸びたアイツが隣で笑ったり、俺の肩に手を載せたりするたびに
真っ黒な感情が伝わって、アイツを汚しそうな気がするくらい
好きなんだって気づいちゃったんだよね。
静瑠。
焼けつくように痛い名前。