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トライアングル 3

にゃんこ 2011-02-15投稿
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「琉聖、連理」

俺たちに気づいて、静瑠が笑って手を振った。
無邪気なんだよね、本当。
「静瑠〜」

うるさいくらいデカイ声で連理が近づいていく。

「連理も一緒?」

「うん、そおww」

いつそうなったんだよ。
と、思いつつ歓迎。
二人きりより最近は誰かいたほうがいいから。

「ありゃ、眼鏡ずれてるよ…ほら、これでよし」

気楽な動作で静瑠の眼鏡を直してやる連理から、俺は目を逸らした。

頭がオカシイ。

たかがこんなことで、僅かに…胸が痛いとは。

「ん、ありがとう」

「帰ろっか」

華奢な首筋に、連理が腕を引っ掛ける。

「重たいよ」

あんな風に出来なくなったのはいつ頃だっけ。

俺は二人を置いていくような足取りで廊下を進む。
「今日俺んち誰もいないから遊びにくる?」

俺たちは近所だから、よく互いの家を行き来する。
静瑠が、後ろから言った言葉に「連理がくるなら行くよ」とだけ答えた。

「いく♪」

お気楽な連理は必ずついてくる。静瑠に課題を教えて貰いたいからだ。

俺は…本当にどうしたいんだろう?
連理がいないともう、向き合うことさえ難しい。

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