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トライアングル 11

にゃんこ 2011-02-18投稿
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「ごめんな、変な告白しちゃってさ」

切り裂かれる。

伸ばした片手が、静瑠の肩に置かれた。

痛みが伝わらないのが不思議だね。
恋している痛みが、この手のひらから流れ出して止まらないのに。

本当にいいやつなんだ。
眼鏡のない目に嫌悪感は全くない。
あるのは心配と労りだけ。
その想いが自身に向けられていると気づいた時に、それはきっと変わってしまうだろう。

「泣かないで、連理だってきっといつかわかってくれるよ。
実る、実らないじゃなくせめて想いが伝わればいいのに…」

傑作だな。

お前からその言葉がでるなんてさ。

けどわかってないよ、お前は何にも。

決して実らないだけじゃない…伝わった瞬間が俺たちの終わりなんだってこと。
さあ、疑われる前にその手をどけろ。

俺はもう一人の冷静な自分に従った。
涙で濡れた頬を拭いてやりたい愚かな衝動。

静瑠はニコっと笑って、眼鏡をかけた。

「心配しないでいいから。俺は何にも変わらない。
良かった、とにかく嫌われてなくて本当に良かった。これからも何でも話して欲しいよ」

…どんな顔をしてるんだろうな、俺。
笑ってんのかな。

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