普通に学校に行く。
もう何だか全部どうでもいいから別に臆したりしない
静留とは全く話さない。
何かを訴えるような眼差しを視界の端に捉えつつ完全に無視していた。
怖かった。
あの目と向かいあう勇気はなかった。
きっとこの先、一生ない。
「具合、おけ?」
連理が近づく。
「おけ…かな。うん」
ほっとする。
「顔色、あんま良くない」
「どうでもいいよ」
連理をじっと見つめる。
年上の女に本気で恋してズタズタになって、それでもまだ好きな連理。
それを秘めて、日々ふざけて生きてる。
強いな。
けど、弱いな。
大好きな人を忘れられない弱さと強さ。
俺には弱さの部分だけが剥き出しで、みっともないことこの上ない。
「なに?可愛い顔で見つめちゃってww」
「楽になりたい」
連理は微笑んだ。
「今日うちくる?」
俺は頷いた。
一人でいたくない。
そんなやり取りを、離れたところから静留が見ている
きっと…あいつ、悲しいんだろうな。
俺があいつを苦しめてる。
静留、ごめんね。
お前を好きになんてなりたくなかった。
本当に…ごめん。