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トライアングル 31

にゃんこ 2011-02-25投稿
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連理の部屋で、キスしながら浮かされたように俺たちは突き進んでいた。

慣れた連理に任せればいい
俺を押し流して。

「琉聖…」

掠れた声で名前呼ばれる。
「忘れよう…全部、捨てよう…連理、連理、お前のことが好きになりたい」

乾いた声で笑われて、身体が熱くなる。
欲情のみが脳を支配する。
「あ」

たくしあげられたシャツ。動き回る舌。

時々、唇から漏れる吐息…仄暗い連理の両目…濡れた指…。

「れ…ん…」

欲望の中心を煽られてしがみつく。
噛みつくみたいなキス、キス、キス。

「入れていいよ、琉聖…俺は慣れてるから…」

舌が淫らに這い回り、俺も自然と同じ動作を連理に返した。

「うん」

繋がった瞬間、頭ん中は真っ白になって…もう何にもなかった。

全部を注ぎ込む。

のけぞった連理の背中に倒れ込んで

そのまま目を閉じた。

連理、俺を救って。
幻影から解き放って。
代わりに俺も

お前に忘れさせてやるから

刹那的な快楽に浸る俺たちの身体に

早々と月明かりが毛布みたいに被さった。

まるで眠りを誘うように。
まるで血を流す心臓を労るように。

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