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ラック・ガール #41

輪廻 2011-03-02投稿
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「もう久波に会った!?
そっか、嬉しいだろうね、あいつ。
リルが来てるって分かって」


リルナは収まらない心臓の早鐘を、
胸に手をあてて静めていた。

「あ!始まるよ〜!」

コートに立つ蹴人は、いつもとは雰囲気が違っていた。

体育でバスケットをしている時とも違う。

覚悟を決めた顔をしていた。


(マキさんと一緒だ…)


覚悟を決めた瞳は、一点の迷いも無かった。

試合が始まると、
目で追うだけで精一杯のボールの取り合いが始まった。

数分後、不意に肩を叩かれ、
リルナの集中を途切れさせる出来事が起きた。

「ね、あの男の人と、あっちの綺麗な女の人。さっきからこっち見てない?」

直感的に蹴人の両親だと分かった。
無論、彼女役を買ってでていることは誰にも言っておらず、
このままなら他の二人が声をかけられる可能性があった。

「選手の親、だよね?多分…」

リルナは敢えて無視することにした。
話しかけられた場合、
直ぐに自分から名乗り出る決心をした。
と言っても、声が出ないので携帯電話での説明になる。

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