目が覚めるあや。横を見ると蓮が制服に着替えている。
「学校行くぞ」
「は…はい」
いつもそうだ。ヤるだけヤっておしまい。もちろん、満足できるはずもない。
「蓮先輩」
悲しそうな顔で蓮の名を呼ぶあや。
「んぉ?」
気の抜けたような返事をする蓮。
「先輩が好きです」
「…前に聞いたよ?」
あやが勇気を振り絞って出した言葉は、あっさりと返されてしまった。
「あ…ですよね」
泣きそうになるあや。そんな表情のあやを蓮は見つめる。
「朝食、出来てます」
「…あや。俺はお前を気に入ってる。でも他の四人も気に入ってる。そういうことだ」
そう言って部屋を出て、食卓に向かった。蓮の背中が消えたデカいドアを見て、その場にヘタリ込むあや。そして涙を流した。
「ひっ…ひっく…蓮…しぇんぱぁい…好きだおぉ〜っ!!うぇ〜ん!!あぁ〜ん!!」
抱かれる度に、心に傷が増えていく。それでも側にいたいから、やめることは出来ない。