どれくらい寝たのだろう。
目を覚ますと部屋には誰もいなかった。
『……今日はいるって言ってなかったっけ?』
まだ体は少しだるいけどベットから出た。
部屋を出て周りを見渡すが誰もいない。
庭に出ると蒼星が掃除をしてた。
何気なく見ていると俺に気付いたらしく片付けをして近付いてきた。
「まだ出歩くには早いんじゃないか?」
『お前がいなかったから探しに来てやったのに』
俺がそう言うと
「寂しかったのかぁ?」
とニヤリッと笑った。
『…』
俺はイラッとしたのでしかとして部屋に戻ろうと背中を向けた。
歩き始めようとしたら後ろから抱き上げられた。
お姫様抱っこだ。
『ってめぇー何しやがる!降ろせ!!』
暴れるが蒼星はそのまま部屋に俺を連れていった。
俺をベットに降ろすと蒼星は自分の上着を脱いだ。
意外と引き締まった身体に少しドキッとした。
「暴れる元気があるってことは大丈夫みたいだな」
そう言いながら俺の足を跨いで動かないようにした。
『………っ!』
蒼星が俺を睨んだ。
いや…見ているだけだ。
それだけなのに俺は指一本さえ動かせない。
「クスッ…そんなに怯えなくても」
そう言って笑いながら優しくキスをした。