卒業後、ひとみは東京の大学へ進学した。一方優斗は予備校通い…
遠距離恋愛で色々あった。心が離れたこともあり、卒業後半年も経たずに二人は別れてしまった。
あれから15年…
同窓会の案内が着た。
久々に学校あげての大規模なもので、何人もの友達からの誘いもあった。
“久しぶりに楽しい酒でもみんなと飲むか”
と軽い気持ちから
“出席”でハガキを返信した。
会が近づくにつれ
“ひとみも来るかなぁ…”
“結婚したかなぁ…”
と、かつての恋人が頭から離れない自分がいた。
もちろん初体験の女である。読者諸氏も、初めて抱いた女だけは忘れてないと思う。
『よぉ〜っ優斗!』
『おぅ!健司かぁ、久しぶりだなぁ』
懐かしい面々が会場の同じテーブルに集まりだした。
昔話や近況で盛り上がる一方で、優斗の視線は集まってくる女子を追っていた。
『よっ』
背後から掛け声と一緒に肩を叩く女子。
でも…
“ひとみの声じゃ無い”