『ねぇ…今度さぁ…連絡して良い?連絡先教えて…』
『どしたぁ急に、俺のキスに酔ったのか?』
エレベーターは34Fに着き、ドアが開いた。
二人は腕を組み直して降りた。
『多分…そう…酔った。ねぇ…言っていい?』
『えっ?』
『好きだったの。優斗が。高校時代。』
『マジかよ、知らないし…』
『言ってないもん。片思いってやつ』
『わかったよ(笑)ありがとう。15年ぶりの告白。嬉しいよっ。…番号交換するかっ』
俺は携帯を開いて、通信の準備をした。
『やったぁ』
まどかも嬉しそうに携帯を開いて一生懸命に準備してる。何とも可愛らしい33歳に見えた。
『よし。今度メールか電話するなっ!』
『私からするかもよ…』
『別に構わないよ』
『やったぁ。じゃ行こっ。ひとみのとこ!』
まどかは俺の左腕に両手を絡め、ぶら下がるように寄り添った。