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クレイジーキャット 13

にゃんこ 2011-03-12投稿
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「庄野碧先生、本当に凄い先生だよ」

無垢な顔で、休み時間、興奮気味に飛び込んできた静留に俺は曖昧に頷いた。
碧(ミドリ)か、女みてーな名前。

内心悪態をつくも、その名が実は似合うことに余計に苛立った。

「もうクラスメイトの名前全部覚えてるし…優しいし…女子なんか完璧まいあがっちゃって」

ふーん。
けどご当人は女子に興味ないんじゃないんすかね?
小学生だった連理を仕込んでた男。

気持ちを弄んだ、それでも想いを残していった。

完全に変態だ。
妖しい、いかがわしい、禍々しい。

それでもいいと思わせるくらい…人を虜にする男。
あの目。

連理をいたぶることに悦びを感じていた。

それでいて…

そう、癪なことに俺でさえ…嫌悪しつつ、危うい魅力を感じた。

何も知らない静留は無邪気に話を続ける。

連理は警戒した野良猫みたいにジッとしていた。

「俺、あんな完璧な人、見たことないや〜、気さくなのにちゃんと一線引いててさ…気品みたいなのあるんだよ。ちょっと憧れちゃうや、女子じゃないけど」

あらまあ。

静留、あっさり陥落。

俺は気が気じゃない。

連理は…無表情。

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