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クレイジーキャット 19

にゃんこ 2011-03-16投稿
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次の日、俺は寝れなかった体を引きずって学校へ向かった。

連理の後ろ姿を見ても

声を掛けられない自分がいた。

それでもやっぱり、と踏み出した途端

連理の横に並んだその男に気づいて…衝撃に胸を貫かれた。

連理と庄野。

軽く、自然そのものな動作で連理の肩を叩く。
仮面みたいな笑顔に、連理は初め戸惑い…それから、庄野が何かを囁いたあと微笑んだ。

俺は見つめているしかできなかった。

悔しい、とか悲しいとか…こんなにリアルに迫るもんなんだな。

2人並んでいる姿は、本当に絵になる。
連理はチャラい外見だけど顔立ちは可愛いと綺麗の絶妙な狭間で、見る人をつい微笑ませるし
庄野は…言うまでもない。
通りすぎる女子は、少しでも関心を惹きたそうに媚びた目で挨拶をしていく。
なぜか、庄野に声を掛けられた人間は、自分が特別な存在になったような錯覚を覚えるんだ。

あの得体の知れない切れ長な両目に射られると、抜け出せなくなる…。

俺はゾクッと背中が粟立った。

まるで俺が罠にはまったみたいじゃないか。

嫌悪しながら目が離せない
アイツは美しい毒蜘蛛みたいだ。

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