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クレイジーキャット 24

にゃんこ 2011-03-16投稿
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「お前…」

さっきまでの優しさも、理解も全てフェイクだ。

歪んだ笑みで見下ろしている…これが本物だ。

「連理が本当に好きなんだね?素晴らしい」

嘲るように言い放つ。

「けど、少し…遅かったみたいだ、琉聖君」

その意味がわからず、庄野を睨み付けていると、奴は笑って指をさした。

「ちょっとショックが大きかったようだよ」

指の先を見る。
音楽室の扉は僅かに開いていて…そこに投げ出されるように落ちているのは…連理の鞄だった。

庄野はニッコリした。

「実は呼び出していたのは君だけじゃなくて…ウッカリしていたけど、15分ずらして安東君も呼び出していたんだった。
悪かったね」

俺は唸るように突進して、殴りかかった。

が、あっさりその手は庄野に捕まれて間近に迫る唇は囁いた。

「全てが僕のせいなのかな…?君は嫌がらなかった。僕に惹かれていたからだ。違うかい?」

庄野は甘い滴るような声で更に続けた。

「いつでもおいで…琉聖」

俺はヤツを振り切り、落ちていた鞄をひっつかむと走った。


後ろから、聞こえてきた曲は

悲愴

俺は走り続けた。

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