「あーあ、わざわざ来たのも君がいるからなのにな。明日から退屈さ」
庄野は伸びをして服を整えた。
ニヤリと笑ってウインクする。
「連理、約束は守る。安心したまえ」
「うっせー、中年!」
連理が噛みつくように言うと庄野は吹き出した。
「まったくだね、昔はもうちょっと用心深かったものだけど…じゃあ僕はいく」
静留は
「俺も帰る!またね」
庄野のあとを追うように静留も消えた。
2人きりの教室で、俺は恥ずかしさもなく連理にしがみついた。
「…っ…」
この一週間、離せなくて触れられなくて。
苦しくて寂しかった。
怖くて怖くて…連理を好きだと痛感していた。
連理は俺の頭を撫でながら呟いた。
「まったく…アイツが静留のクラスの新しい担任って知った時は…正直怖かったよ。自分の気持ちが動くんじゃないかって」
連理は唇を俺の額に押し当てた。
「けどね、なかった。もう痛みはなかったよ、琉聖。俺はお前を守ることだけ考えた。
アイツは…健全なものを壊す事が何より好きだから」
愛しい連理の声が降る。
「アイツのターゲットはお前だったんだよ、琉聖」
俺は目を閉じた。