「泉堂さん、俺は…」
彼は軽く合わさった唇を離し微笑んだ。
甘く軽い麻薬のよう。
「大丈夫だから」
その言葉を合図に、俺は彼を寝室に引き入れ押し倒した。
激しく舌が絡み合い、彼の指がもどかしく俺のネクタを緩め、ほどいた。
「藤原さん…僕…おかしくなりそうです…」
突き出された舌を舐める。柔らかな舌、二枚の舌からチュクチュクと濡れた音が響き、さらに気持ちを煽る。
ワイシャツのボタンを外し露になった彼の鎖骨の窪みを舐めた。
「あっ……」
シーツを強く握り、のけぞる。
「俺達、狂ってるよ…どっか壊れたのかな」
囁いて白いシャツの上から突起を探し当て執拗に舐める。
「アッ…アアッ…僕は…元々…壊れて…るから…っ…」
シャツが唾液で透け、尖った乳首が現れた。
「感じてるね…泉堂さん、以外と…こういうの好きなんですか?」
吐息が、淫靡。
舌先をとがらせて粒を弾くようにすると快感の悲鳴になった。
女のように柔らかくはない身体、けれど優美で無駄がない。
慣れた手つきで泉堂の指が下半身の既に硬い部分に重なった。
どうやら
男同士が初めてなのは俺だけらしいと悟った。