次会ったら
いつもどおりにしようって
そう思ってた。
ソレハ、
ダレノタメ ?
「佐木が所長の事好きなのは知ってますよ」
さすがにヤられたとまでは言えなかったが
佐木に告白されたと言ったら原島は引く事も驚く事も無くまるで当たり前のようにそう言った。
「…は?」
「て言っても…そういう意味でって確信したのは最近ですけどね」
いやいやいや。
どこで。何で。そうなる?
「何でだよ…俺はいつもあいつにキレてたし、あいつだってへらへら笑って、俺を馬鹿にして…」
「そこですよ」
間髪いれずに原島が言い放った。
「所長…佐木がすっげぇ酒弱いの知ってます?」
「…え?」
いきなり意味不明な秘密を明かされて酒を持つ手が止まる。
言われてみて考えてみると忘年会とか飲みに行ったりしても確かに佐木は一人
オレンジジュースを片手にしていた。
「結構前に"すぐ記憶飛ぶから嫌だ"とか言ってた佐木に無理矢理飲ませた事あったんですよね…後にも先にも1回だけ」
その時聞いた一言で、原島は一生後悔する事になったと語った。