広瀬くんは昨日とは別人のように落ち着いていて、優しい雰囲気で話していた。昨日はまるで、無理してとがっていたみたい…。
そして、広瀬くんは真っ直ぐと私を見た。
「先生のことがすきなんだ」
「え!?」
急だったので私は驚いて叫んでしまった。
「あ…ごめっ…叫んで」
また私はあたふたとしながら、謝った。
「…昨日の今日だし…気持ち伝えただけだから安心して。先生と付き合いたいとかじゃないから。無理って分かってるし。」
広瀬くんは少し視線を落とした。
「だから昨日、先生に指導されることになって、何か…距離あるように感じて、もう頭ごちゃごちゃになって」
「あんなことしたの…?」
私は小さな声で言った。
「ほんとにごめん…」
広瀬くんも苦しそうな声で…
「途中でバックにしたの、先生があんまり悲しそうで耐えられなかったからなんだ…」
耐えられなかった…だからあんな苦しそうな顔してたの? …私のことをそんなにおもってくれて…
私はぎゅっと広瀬くんを抱き締めた。
「先生!?」
広瀬くんは驚いていた。 まぁ、当たり前だけど;実際、私自身、自分の行動に驚いてる。