「…なんで毎日こんなんなるまで男子たちに付き合うんだよ?」
またニセもののコンピューター部部室に、
わたしは避難させられていた。
「……家に帰ればお義父さんしかいない。
お義父さんも…わたしを………そういう対象にする時があるの…。
お酒の量が酷い時だけだけど。
だから、本当は安心して帰るとこも無い…。でも、自分で…
自分で死ぬ勇気も…」
「ならさ!!」
わたしの言葉をきちんと聞いていたのか分からないけれど、
またしても急に彼はわたしの言葉を遮った。
「ウチに来ない?ちょうど人手が足りないんだ!」
「…!?人手……?よく分からないけど、だ、だめ。絶対ダメ」
「どうして?キミに手伝って欲しいことがあるんだ!」
「なんなのか説明してくれないのについて行けるワケ…」
「じゃあ説明すれば来てくれるんだ!?」
―しまった…―
「そういう意味じゃ……」
『あなたを巻き込みたくない』と、
頭の中で言葉を組み立てた時には、
彼はわたしの腕をひいて、
部室から飛び出した。