「…はぁ…っは…」
ブルッと震えた後
佐木は呼吸を整えるように息を吐き出していた
「…佐木?」
呼んでも佐木は顔を隠している
まさか
「…イったのか…?」
股間を掴むとヌルっとした感触を服越しに感じた
「…っあんたが…そんな風に触るから…!」
舌だけでイかされた事が恥ずかしいのか佐木は顔を覆って見せてくれない
「隠すなよ。」
「…いやだ。」
隙間から覗く肌がほんのりと赤くなっているのが分かった。
…
なに、こいつ。
かわいいじゃねぇか
「"そんな風に"…って?」
「…っ」
耳元で囁くと佐木はピクンと体を反応させた
そのままわざとらしく水音をたてて服越しにイったばかりのモノを擦る
「…ちょ…っやめ…」
だから
余計興奮するんだって、
その力無い声。
「よく言う…お前だって、犬みてぇに盛ってきたクセに」
痛い所をつかれたのか佐木の抵抗が一瞬弱まった
「でも…ほんと、今触られんの…ヤバい…」
きゅっと俺の手を避けようと掴んできたその腕には
原島の言った通り
数え切れない程の痣や傷があった
刃物か何かで深く負わされたような傷も胸から腹まで続いている
痛かったんだろうか
辛かったんだろうか
これが佐木の
痛み