傷口をひとつずつ
舐めあげなぞっていく
癒えるわけはないけど
その痛みを拭いたかった
胸から腹部にかけて舌を這わすとため息程の甘い声が佐木の口から漏れる
「は…ぁ…」
今の行為に下心は無かった。
本当に、純粋に。
なのに
(エロい声出すなよ…)
やっぱそういう気分になる。
「…っぁ…」
滑るようにスウェットを下着ごと脱がしてやると
イったばかりのモノがひょこっと姿を現した
「起ってんぞ」
「…る…さい」
かぁっと顔を赤らめる佐木が可愛い
だってこいつ
いつもへらへらして
逆にいえばそれ以外の佐木の顔を知らない
怒ったり
泣いたり
顔を赤らめたり
「…お前でもそんな顔するんだな」
「…っ!」
うわ。
真っ赤。
こいつがこんな余裕無くすなんて