「佐々木さんが、浮気なんて。素敵な奥様がいらっしゃるのに?」
「浮気?じゃ無いですよ。好奇心からというか、今はしてませんけど、
1年前の話ですからね。」
「ふ〜ん、出会いサイトね。奥様には気付かれなかったの?」
佐々木はこの話に食いついた綾を見て、次の行動に移った。
「素面では話せませんので、ちょっと待ってて下さい。」
佐々木が応接室を出た後、綾は自分もしていた事を思い出していた。
一度だけ、出会いサイトに入会した事があり、メールでエッチなやりとりをしたことがあった。
相手は今の佐々木と同じような年上のエス男…
給湯室から戻った佐々木はウィスキーと氷の入ったグラスを持ってきた。
「お酒?隠してたの?」
「仕事が上手くいった時だけ、自分にお疲れさんをしてます。
前祝いしませんか、月曜日の…」
「昼間のお酒か、じゃ軽くね。」
綾はカラダの疼きを酒で紛らわそうと思った。
喉の渇きもあり、差し出された水割りを一気に飲み干した。
「あ〜美味しいわ。」
「お、いけますね。酔って私を口説かないで下さいよ、愛する妻がいますから。」
「大丈夫よ、ハハハ。」