『ところで、あなた………誰ですか?』
ご飯を食べ終わったところで思い切って聞いてみた。
今更だと自分でも思う。
「俺?」
キョトンとした表情で僕を見る。
僕が頷くとそのまま笑って鞄から名刺を出した。
名刺には篠村 長と書いてある。
『篠村 なが?……ちょう?』
僕がそのまま読むと部屋に笑い声が響いた。
「長って書いてたけるって読むんだ。少し変わってるけど」
僕は恥ずかしくて俯いた。多分、耳まで真っ赤だろう。