<祐輔だよ!登録しとけ〜>
大学に着くと祐輔からのメールが届いた。
<登録完了☆今日楽しかったよ>
あたしたちのメールはなかなか終わらない。付き合う前からそうだった。
電車の中と同様、とりとめのないメールをダラダラとし、飲む約束をした。
「アキ!!」
今朝分かれた駅で待ち合わせし、祐輔がよく行くという居酒屋へ案内してもらうことになった。
「遅えよ。一杯奢りなさい」
どちらかと言ったらあたしが早く来過ぎたのだが、そこは年上女の特権ってことで。
「マジで?しょうがねぇなー。じゃぁ行こ!!」
駅から歩いてすぐ、割りと綺麗めな居酒屋で驚いた。コイツいつもこんな綺麗な居酒屋で飲んでるのか…
「よっゲンさん!!」
「ぬ〜祐輔、まーた来たのか!!」
ゲンさんと呼ばれた店主らしき人と仲良さ気に話す祐輔。ゲンさんはあたしに気付き、悪戯っぽく祐輔に
「このベッピンさんは彼女かぁ〜?オメェもスミにおけねぇなぁ」
と言った。その言葉にあたしは顔が赤くなるのを感じた。
「あぁ〜惜しい!元カノなんだなー。アキ、この店の店主、ゲンさん」
「初めまして」
あたしは親を紹介されているような不思議な感覚に陥った。
「なんでぇ元カノけぇ。アキちゃん、祐輔とじゃぁゆっくり出来ねぇかもしんねっけど、ゆっくり飲んできねぇ」