『あっ、あっ、美紗さん……、お湯の中でするセックスは凄く気持ちがいいだろう…?』
『ああ…っ…! い、いいわぁ………!和也君の言う通りいい気持ちだわ………!』と言って美紗は激しく髪を振乱しながら大きな声で喘いだ。
その二人の悩ましい喘ぎ声を浴室の外で立ち聴きをする人影があった。それは何と寝室で高鼾で眠っていた筈の忠也だった。
忠也は暫く風呂場の中の様子を耳を澄して聞いていた。そして忠也は心の中でこう呟いた。
『あ、あの喘ぎ声は………美紗の喘ぎ声なのか……? すると、相手の男は誰だぁ……!まさか……!和也なのか……?』と言って忠也は暫く茫然として立ち尽くしていた。
すると和也が何かに気づいて、美紗の喘ぐ声を手で塞いだ。
『和也君……! 何をするの…………?』
『シィィ…! 誰かがいるみたいだ……?!』
『そんな筈は無いわよ………! 今頃は寝室のベッドの上でグゥグゥ眠っているわよ…!和也君の思い過ごしよ………!』と言って美紗はまた激しく腰を上下に振り立てた。
『そ、そうかな〜〜?! まだ少し半信半疑な気がするな……?!』と言って和也はまだ辺りを見回した。
忠也は和也に気ずかれたと思い、慌ててトイレの中に逃げ込んだ。忠也は便座に腰掛けると、頭を両手で抱えた。
すると浴室では、益々二人のセックスが過激になり、悩ましい美紗の喘ぎ声が隣りのトイレに迄聞こえてきた。
忠也が耳を澄して暫く聞いていると、二人が脱衣所に出て来るのが判った。
二人は風呂場から出て来ると、お互いの濡れた裸身を綺麗にバスタオルで拭き取った。
『じゃあ、美紗さん……、俺、先に部屋で待ってるからネ……!』と言って和也は全裸のまま、自分の部屋に戻って行った。
美紗は和也を見送ると、脱衣所の箪笥の引き出しから真新しい白のシースルーTバックパンティーを一枚取り出した。そして素早く穿くと、美紗はパンティー一枚だけの姿で脱衣所を出て行った。
そして何喰わぬ顔で和也の部屋の中に入って行った。
忠也は美紗が和也の部屋に入るのを確認すると、そろり、そろりと和也の部屋のドアーの前に立って、部屋の中の様子を聴き耳を立ててみた。
すると美紗のおねだりをする甘ったるい声が聞こえてきた。
『ねぇ〜〜!和也君〜〜!またあの愛撫をしてよ〜〜〜!』と言って美紗はベッドに四つん這いになった。