何度も、罪悪感に苛まれながら夢や妄想で汚してきた
妄想のなかでさえ、晴明は嫌がって俺に憎しみの目を向けてきた
それでも俺は自棄になって続けて、朝、吐きそうになった
そんな俺の腕のなかに、晴明がいる
嫌がりもせず、硬直はしていても逃げ出しもせず
「大丈夫?」
鋼鉄みたいな晴明の頬を撫でると、ビクッと震えた
情欲が物凄い強さで体を突き抜けた
「大丈夫って何…」
言いかけた晴明の唇を塞いだ…
晴明と、キス
奇跡なんてもんじゃない
夢、とかじゃない
唇を離して、もっかい抱き締める
「本当に…俺が好き?」
「ん」
最小限の答え
「らしい」答え
「プレゼント用意するって言ってたじゃん
それって…晴明をくれるってこと?」
「ばっ…恥ずかしいことばかり言うな!
プレゼントならちゃんと」
「いや、これでいい」
真っ赤になった晴明にもう一度キス
出逢ったあの日…答辞を読み終えた晴明は、まだ俺に見られてるとも知らずに、ホッとして微笑した
あの瞬間、恋に堕ちた
その時を越える、愛しさ
「…っ、ちょ…っと待て」
「嫌だよ」
今更待てるか!!