「ん?」
とぼとぼと佐木がデスクにやってきた
「もう説教終ったの?」
「うん、全員分刷り直してまとめろってー」
「え?全部ってかなりあるぞ?」
「いや、今日必要なとこだけ。後は終わってから黒川さんも手伝ってくれんの」
「…へぇ」
変わらない
いや、微妙に変わった
「それより原島。復帰してからバタバタしてて聞けなかったけどさ」
「んー?って…ぅわっ」
グイッと肩を引っ張られ思わず声をあげた
「あのメール、何。」
うおー!怒っとる!
「あのメール?」
わざととぼけて見せたけど
超見てる。
はいはい、あれね。
「軽い冗談じゃねぇか。黒川さんの気持ちに気付いて逃げたお前に罰を与えてやったんだ」
「…」
「まぁ色々話しちゃったのは悪かったけどさ、俺がくっつけてやったようなもんだぞ?」
「それは分かってる!」
おぉ、素直!
「じゃなくて内容だ!」
「…内容?」
佐木はスチャッと個人用の携帯を取り出し機械的に音をたてる
「"お前がいらないならこの原島敬介があの人の○○を俺のぶっとい○○○で昇天させてついでに○○○の○○○を「うぉおい!一人称を名前にして読み上げんな(汗)!!」
近くを確認するとベテラン事務員の森本さんが俺を不審な目で見ている
…森本さんまで…
「あの人は絶対あげないからな!」
「別にいらん!」
全く、この馬鹿は。