「お疲れ」
「…あ、お疲れ様です」
1階の喫煙所で黒川さんと鉢合わせしてしまった。
「まだ帰らないんですか?」
「まだ終わらねぇからな、佐木の馬鹿がミスったコピー」
あ、あれね
「佐木は?」
「ずっとパソコンとにらみ合いだったから、休憩がてら飲み物買いに行かせた。」
ああ
ずっとあった違和感って
「…何か、所長佐木に甘くなりましたね」
「は?」
(うわ。俺何言ってん―…っ)
「…っ」
慌てて振り替えると
黒川さんは真っ赤な顔になっていた
「…そーなのか…」
「え?」
「いや…俺も何か…どうも変な感じがして…上手く怒れないっていうか…いや悪い、気を付ける…。」
ああ、
そう。
つまり、特別な感情が入るんでしょ?
仕方ないよ
だって、俺だって