会社の前での辱めの後、多嶋美雪は10日後に退職した、暫くの間社内では美雪の話で持ちきりであったが、月日が経つにつれ誰も話をしなく成っていた、そしてその年の暮れの事であった、美雪の同僚であった倉持ゆかり、田代浩子、飯田早苗の3人が忘年会の流れで或雑居ビルに入った、3人は散々飲み歩き時間は午前3時を回り何処のスナックも看板の灯りは落ちていた、3人は諦めて帰ろうとした時、一軒の灯りを見付た看板には(熟露)と書かれていた、3人は扉を開け中に入った、店内は薄暗くカウンターとボックス席を上から照らす間接照明が明るく感じた、3人はカウンターの椅子に腰掛けると奥から女性が現れ3人の前に遣ってきた
「…美雪さんッ!!」
3人が一斉に声を挙げた、美雪は驚き苦笑いし3人に頭を下げた
「お久しぶりですね…」
美雪はよそよそしく挨拶をすると、遠慮がちに言った
「ご免なさい、もぅ看板なの…」
美雪の言葉に倉持ゆかりが言った
「え―久し振りなんだからさぁ〜少しぐらい、佳いでしょう?」
続けて田代浩子が言った
「看板ならさぁ、貸切にしちゃおうよ!」
3人だけが盛り上がったが
美雪は浮かない表情で3人に頭を下げた
「本当にご免なさい、ちょっと駄目なの」
美雪は3人に何度も頭を下げ、倉持ゆかり、田代浩子、飯田早苗の3人は渋々椅子から起とうとした時、扉が開き1人の男が入りカウンターの端へと座った
「ほら美雪さん!お客さんも来たんだからさぁ〜一杯だけ佳いでしょう!」
田代浩子が笑い他の2人が頭を下げた
「良いじゃないか折角の客だ、帰す事は無いだろ!」
カウンターの端に座った男が言った、追随する様に3人は美雪に手を合わせた
「でッ…でもぉ…」
美雪は困惑した表情をした
「美雪さぁこっちへ来るんだ!」
男の言葉に美雪は躊躇い迷った、更に男は美雪を呼んだ、美雪は不安気な表情でカウンターを潜り抜け男の元へと向かい耳元に何かを言った、男は鼻で笑うと美雪を睨み首を横に振り3人に声を掛けた
「皆さんは美雪の元同僚なんだって?」
男の言葉に3人は頷いた
「宋ですか、逸れじゃあ説明しなくても良いよな!」
男は椅子に腰掛けたまま美雪の臀部を撫で廻した、3人は美雪と男の唯ならぬ関係を感じ執った