『ちゃんと休めてます?』
疲れ気味な横顔を見て心配になってしまった。
『なに?なに?中村さん癒してくれるの??』
『だから、そんな癒されたい人のためにコーヒーいれてきましたよ( ̄∀ ̄)』
砂糖とミルクを一つずついれ軽く掻き混ぜると彼の前に差し出した。
彼の香水が鼻をくすぐる。
心がざわつき目を逸らしてしまった。
『だいぶひげ伸びましたねっ』
焦って話題を変える。
『なかなか帰れてないからねぇ……
触ってみる??』
『…………はっ!!??』
『ひげ。触ってみる??』
『いやいや何ゆうてるんですか(汗)』
再び彼との距離が近くなった。
彼の指が二の腕に触れた。
『じゃ俺が触ろ』
『あっ………』
体を引いたがちょっと遅かった。
彼の指が柔らかく二の腕を掴んだ。
『やっぱり女の子の体って癒されるよねぇ。ふわふわしてるっていうかさ。全身が砂糖菓子みたいだ』
強く握られてるわけじゃないのに振りほどけない。
もう片方の手があたしの腰に絡み付く。
座ったままの彼の顔が胸に埋まってきた。