これでもう、違う世界の人間に戻ってしまった。…言うこと聞いてれば良かった?だって…欲張りかもしれないけど、5分の1は嫌なの。最初はね、それでも良かった。そばにいられるだけで幸せだったから。今までは手の届かない存在だったんだもん。一緒にいられるようになって幸せだった。…でも、何度か抱かれてるうちに、「五人のうちの一人」という存在に満足できなくなっていった。たぶん、他の四人も同じ気持ちだと思う。だってね、抱かれてるときは、愛を感じるの。私を愛してくれてるって、そう思えるの。優しく愛撫してくれる。笑いかけてくれる。
もう一緒にはいられないんだ。そう思ったら、涙が止まらなかった。
その日、1,2限に出なかった私は、3限から授業に出た。出席簿を見ると、1,2限は出席になっていた。