聡史の兄の庄吾の教室、2-4の前に到着する。
「ハァッ…何で私…まで来なきゃ…い…けないのよぉ(汗)」
無理矢理走らされて、疲れて息が上がっている真希。
「あ…ごめん(笑)必死だったからさ」
だよな〜、俺一人で充分だったよな〜、などと言いながら、教室の入口から庄吾を探す。
「………あ!いた!兄貴!」
見つけると、大声で庄吾を呼ぶ聡史。また恥ずかしくなる真希。聡史に気づいて走ってくる庄吾。少し離れた所に行く真希。
「なんだ?」
「ジャージ忘れたから貸して〜☆★」
甘えるような声を出す聡史。
「キモ〜…」
一歩さがる庄吾。つめよる聡史。
「頼むよ!!もう時間無いんだよ〜(泣)」
「あぁもう分かったよ!うるせ〜なぁ。ちょっと待ってろ」
「さんきゅ〜」
溜め息をつき、自分のロッカーに向かう庄吾。二人の会話を黙って聞いていた真希が口を開く。
「聡史のお兄さん初めて見たけど、似てるね〜♪しかも、お兄さんの方がチョットかっこいいかも(笑)」
「…あぁ(怒)?!」
「…!」
冗談でわざと言ったのに、本気でとる聡史。少し、気まずい空気が流れる。そして庄吾が戻ってくる。
「ほらよ」
「サンキュー!」
ジャージを受け取り、歩き出す聡史。立ったまま聡史を見つめ、困っている真希。そんな真希を見て、真希の方に戻ってきて手を握る聡史。
「早く行くぞ」
「…うんっ」