園子には夫人からの相談は伏せて、今村宅に寄るから帰宅が遅れる事を伝えた。
今村宅に着くと夫人が夕飯の仕度をしていた。
「食べていってね、大したものは用意してないけど。」
「いやいや、ご馳走じゃないですか。遠慮なく頂きます。課長は何時頃お帰りですか?」
何故かつい、課長と呼んでしまう…
「少し遅くなるみたい、帰る前に相談したいと思って」
食事中の話は、川島の家族と今村の娘の話で時間が過ぎ、旦那の分を残して後片付けを済ませ、リビングへ来た
エプロンを脱いだ時の色気は際立っていた
光沢のあるブラウスはカラダにフィットして、大きな胸は微かな動きでも揺れている
間接照明に切り替え、川島の隣に座り、ウィスキーの水割りを飲みながら佳代子が喋りだした
「少し酔わないと話せないから…離婚しようか迷ってるの。」
「えっ、離婚? 会社をお辞めになった事で、ですか?」
「あれから飲んだくれ状態だし、仕事もねぇ…どうなんだろ」
落ち込みがちの仕草に抱きつきたくなるのをガマンしていた
9-2
「仕事ができる課長でしたから、できる男なんですから…」
酒のペースが上がってきていた
今村夫人も飲みながら、顔がほんのりピンク色になり、川島との座る距離も縮んでいた
「ホントはね、主人帰ってこないの。今、九州にいるみたいなの。」
「えっ、みたいって仕事ですか?」
酒の火照りを冷やしているのか、首から胸にグラスを当てる仕草にそそられていた、
「福岡の知り合いから仕事の依頼があるとかで、出掛けたけど…。浮気旅行も兼ねてるのかな」
「そんな、こんなにキレイな奥さんがいるのに…」
「あら、嬉しいわ。最近言われてないから…もっと言って…ふふふ」
隣に座っている夫人の胸の谷間を覗き見しながら、口説く準備を考えどこまでできるか想像していた
「奥さんは、会社の中で今でも人気者ですよ。ファンクラブもあるくらいです。五人位ですが…
ちなみに会長はボク!」