俺は中学生。季節は真夏だ。
ジメジメしてて暑い…。
学校帰りに公園へ向かった。日陰にベンチが見える。
俺はベンチに座りコンビニで買った冷たいお茶をガブ飲みした。
それにしても暑い…額に汗がじんわりと出てくる。
公園には犬の散歩をしているおばさん、野球をして遊んでいる男の子たち、そして買い物袋を重そうに持っている女の子。
小学生か?両手に買い物袋を持って…偉いなぁ…ちゃんとお手伝いしてるんだなぁ…。
その時女の子が持っている買い物からミカンがコロッと落ちた。
『ぁ…』
女の子は気付きもせず歩いていく。俺は女の子に声をかけた。
『おい!!ミカン落ちてるぞ!』女の子はキョトンとした顔で振り返った。
「え?なに??」
『だからミカンが…』
女の子は後ろを見てミカンに気付いた。
「ぁっ…」
女の子は落ちたミカンを拾いパッパッと土をはらって袋に入れた。そして俺を見て満面の笑みで
「お兄ちゃん!ありがとう!!」と言ってきた。女の子の笑顔がとても眩しかった。目はキラキラしていて目の下にホクロがある。
『おう…次は落とすよ!』
俺は笑いながら言った。
「うんっ!!」
女の子はニコッと笑って去って行った。
眩しい程の満面な笑み、目はキラキラしていて天使みたいな子だった…俺はその子の笑顔が目がなんだかずっと頭に残っていて離れなかった。
***短目になりますが、翼の話を書きます☆***