暫く2時間程走ると、由比ヶ浜が見下ろせる高台にある由希子さんの別荘にえみりの乗った車が到着した。
すると玄関の中から、メイド服を着た黒澤さんと紫色のロングドレスを身に着けた由希子さんが到着したえみりを迎えてくれた。
『由希子さん、遅くなってすいませんでした……！』
『さぁ、えみりさん、ダイニングルームで皆さん達が御待ちよ！
黒澤……！ えみりさんをダイニングルームにご案内して頂戴！』
『はい…！承知しました！由希子様……！
じゃあ…、えみりさんダイニングルームはこちらです…………！』
と言ってえみりは黒澤さんに広い広いダイニングルームに案内された。すると色採々のロングドレス姿の見目麗しい女性達がそれぞれの手にシャンパングラスを持ち談笑していた。
えみりは暫くその様子を眺めていた。すると由希子さんが遅れて
ダイニングルームにやって来た。そして由希子さんは、えみりの肩を抱き寄せてえみりの事をパーティーの出席者に紹介をした。
『出席者の皆様、この可愛いらしい子猫ちゃんが我が社に就職してくれた、高嶺絵実理さんです。 今日の記念パーティーでたっぷりと可愛がってあげて下さいませネェ……！』
『あ、皆様、初めまして！ 私は高嶺絵実理と言います。縁があって由希子さんの会社にお世話になる事になりました。 今日は御手軟らかにお願いします。』
『あら、高嶺絵実理さんって言うの…？ 可愛い子猫ちゃんだ事、それにスタイルも抜群ネェ………？ えみりさん、』
と言ってえみりの直ぐ隣りにいた黒いスパンコールのロングドレスを身に着けたセミロングの美しい女性が胸を強調したえみりの赤いラメ入りのロングドレスの胸の辺りを
優しく撫で回した
『まぁ…！ 眞佐子さんたらぁ…もうえみりさんに唾をつけたの？本当に男並みに手が速いんだから、』
『そうよ…！ 私達もえみりさんに興味が在るんだから、後で王様ゲームをして、王様になった人が独り占めにするって言うのはどうかしら……………？』
『いいわね…！臨む処だわ……！ やりましょうよ………！』
『じゃあ、くじを誰か造って頂戴…！』
『その前に私から会社の社長としてご挨拶させて下さいな……！』
と言って由希子さんが出席者に挨拶と乾杯の音頭をすると、パーティーは直ぐに無礼溝になった。そして出席者の皆様の自己紹介が始まった。
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