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彼女の望んだ解答 完

輪廻 2012-07-27投稿
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放課後の職員室。
復帰第一日目にしてはよくやったと自らの一日を振り返りながら、雪美は雅次を待っていた。

「やぁ、雪美」

「雅次さん、お久しぶり」

「元気そうでなによりだ」

「そちらこそ」

雪美は空いている教員の椅子を、雅次にすすめた。

「ああ、ありがとう。……話って、彼のこと?」

「雪美には、ちゃんと俺がついてるって…。雅次さん、恭太にきちんと話してくれてありがとう」

「………君を好きだったことに変わりはないよ。ただ、それ以上に大切な人が、俺にはできたんだ」

「今なら分かります。私もあなたが大好きだった。でも、今は恭太が…恭太のことが……好きです」

涼しい夕暮れどきの風が、職員室に入り込んだ。

雅次は満足そうに微笑み、雪美に別れを告げた。

しばらくして、入れ違うように恭太が入ってきた。

「今度の文化祭の実行委員に推薦されかけて…逃げてきた」

「なっ…きちんと話し合わなきゃダメでしょう」

「ウソ、実行委員になっちまった…。これから放課後は大変そうだよ」

「私も手伝う」

「雪美が俺のクラス手伝うのはヘンじゃないか?」

「どうして?」

「どうしてって…」

「もし聞かれたら…答える必要なんてありません」

雪美は少し背伸びをして、恭太にキスをした。

「こうすればいいから」

「バカ」

雪美は、満足そうに笑った。



Fin.

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