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the angel make love 1

輪廻 2012-08-09投稿
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―ああ〜、つまんね…。―


人々がごった返す街中で、
学生服を着た男は、不機嫌そうに空を見上げていた。


―ダルい試験に…

かったりィ部活に…

…ウザってェクラスの連中に…

弱ェくせに、ナメた態度とりやがる、
面倒な野郎ども……―


「…み、きみ、きみ!!」

「…ぁぁあああ!!!」

周りの叫び声やクラクションの音が耳に入ってこないほど、男は自分の世界に没頭していた。
だから、赤信号の交差点に自らが踏み出していることも、気付かなかった。

―毎日毎日……やってらん…―

その瞬間、天地がひっくり返り、男は意識が途絶えた。


「………あぁ?」

男は目を醒ますと、
見知らぬ草原に寝転がっていた。

「?…学校行く途中だってのに……。どこだ?ここァ」

「あの……」

男は飛び退くと、背後には、布切れ一枚で体を覆い隠した若い女性が、困ったような顔で立っていた。

「?姉ちゃん、かなりファンキーなカッコしてっけど…。……あぁそだ、正常学園て…こっからどう行くの?」

「………。皆島貴斗(ミナシマ タカト)さん…。あの…」

「なんで俺の名前…」

「大変申し上げにくいのですが…あなたは、死にました」

「…。あそ。わーった」

「へ?」

貴斗は目覚めた時より、晴れやかな顔で草原を歩き始めた。
若い女性も、直ぐに彼の後を追った。

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