お茶やらお菓子やらに多少手をつけて一息入れると…松前殿がとうとう僕が恐れていた一言を発した
「お前の部屋行こうよ」
「えっ、あー…はあ…」
仕方ない
寝るのは同じ部屋になるんだから遅かれ早かれ行かなきゃいけない
ノロノロと階段を上がり、覚悟してエイッとドアを開けた…
「うわああっ、なにこれ、すっげーじゃん!」
そこには僕が地道に買い続けたフィギアで溢れていた
アニメから飛び出した様に見える活き活きとした彼らに僕は癒されてきたのだ
僕は恐々松前殿を見た
きっと気持ち悪がられ…
「うわ、すっげーカッコいい!コレみんな買ったのかよ?」
そこには子供みたいにはしゃぐ彼がいた
触るのが怖いかのようにポケットに手を入れてる
…なんだ、良かった…
「う、うん…色をつけたりもするよ」
「すげー!あ、コレとかでつけんの?」
透明の引き出しに入ってるエアブラシの機材を指差す
「そう」
「ふーん、今度作業してんの見てもいい?邪魔しないからさ!」
…その笑顔たるや、子供そのままで
なんとゆーか
僕はとてつもなく嬉しくなっていた