朝の通勤電車の満員の人の中で謝恩会やパーティーに出る様な格好は目立って恥ずかしいです、まして結婚して平凡な主婦だった私が…
いいえ、新たな快楽を知った人妻が堕落の歯車を止められずに楽な方に流されていただけかも…
そんな事にも気付かずに娘の為にと言い理由にして鏡の中の別人の里穂になっている事にまだ気付いていませんでした
今、思い返せば私の理性や羞恥心が戸惑いなく崩壊していっていたのでしょう?
私は鏡に向かい服装に合わせて真っ赤な口紅を選択してその上からグロスを塗って唇を艶ぽくぽってりと大きく描いていました
勿論、化粧が終わって自分の顔を見ると白壁と思う程に厚化粧になっていましたが直している時間はありません
そこからの私は時計と睨めっこしながら慌ただしく白いブラウスに光沢の紺のジャケットとちょっと短めの裾の広がったスカートにベージュのパンストに真っ赤なエスペランザのハイヒールでヒールの音を響かせてご近所をバス停へと早足で急いでいました
急ぐ必要も無いのですが恥ずかしさがやはり近所の人に見られたくないと私を駆り立てたのとバスに乗り遅れると大変だから…