勘太郎は祖父が警察官僚だったので警察に顔がきいた
裏取引みたいな感じで保護司をしているのもあって沙耶の面倒をみることになった
沙耶は病院で3ヶ月入院を余儀なくされた
勘太郎は色々な筋に手をうった
『…君名前は?俺は隅田勘太郎』
『…』
『大丈夫だよ。君を返したりしないよ』
『…死にたい…』
『じゃあ死ねば?』
沙耶は顔をあげた
『以前の君は死んだ。君は今日から諏訪沙耶だ』
『すわさや…』
『そう諏訪沙耶。みんなで考えたんだよ』
勘太郎は名前を書いた紙を渡した
沙耶は無意識に病院衣を脱ぎ出した
あわてる勘太郎
『…体がほしいんでしょ?』
『俺は悪いけどロリコンじゃない。』
『……』
『沙耶はいくつなの?』
『…13』
『中学校通わないとな。あと高校』
『でも私戸籍が…』
『だから言ったでしょ。君は都会からここに引っ越してきた諏訪沙耶。俺は叔父の隅田勘太郎だ』
沙耶は退院の日を迎えた
勘太郎は沙耶に私服を渡した
看護師が選んでくれたらしい…袋の中には下着も何枚かあった
沙耶はそれに着替える
埃まみれの軽トラックに沙耶を乗せると出発した
沙耶は色白で痩せていて、瞳が大きな少女
年齢を重ねたら美人になるのは間違いないと勘太郎は思った
途中海沿いで休憩した
砂浜で波と戯れる沙耶
服が濡れて下着のラインがみえる
ドキッとする勘太郎
無邪気に笑う沙耶
二時間くらい車で山道を走ると…崖っぷちの小屋が闇の中にあった
『山菜料理あります…隅田さん、料理するんですね』『これが俺の本職!』
『いわきのこあります?』『岩茸!断崖にあるべったり岩に張り付いている茸採りの名人だよ』
『すごいですね』
勘太郎はドアをあける
土間には岩茸をとるためのロープやヘルメット、色々な道具があった
『私も手伝いたい』
『ダメだよ。学校行きなさい。車で朝送るから』
『では夕方と土日手伝います』
沙耶の部屋は物置小屋を改造したものでこじんまりしていた
かわいい寝具や家具がおいてあった
『かわいい!用意してくれたんですか?』
『まぁな…』勘太郎は照れくさそうに言うと沙耶は軽くキスをした
『…ごめんなさい…』沙耶はあわてて背を向けた
『あ…明日昼間制服をつくりに行くからさ』
『はい!』
沙耶は明るい返事をした
勘太郎はあわてて階段を降りた