私は全力で海に向かって走る。
『ハァハァハァッ…あぁぁぁあぁぁぁあぁぁあ!!!!!!』
狂った様に大声で叫びながら、靴を脱ぎ捨てて砂浜を走って走って…
バシャッッ
海に入って深いとこまでめがけて泳いだ。夜でわけが分からない程真っ暗で…無我夢中に泳ぐ…泳ぎが下手だからもがく様に泳ぐ私…。
『ハァ…』
私はその事を思い出しながらお風呂場で溜め息をつく…。
あの時なぜか分からないけど何もかもが嫌になって死のうと思った…。ただ頭には**死ぬ**ってことだけを考えて海に入って行った。冷たい海水の感触が今でも残っている…。
私はお風呂から出て寝間着に着替えてベットに入って丸くなる様にして眠りについた。
辺りが暗くなる…遠くの方に男が立ってる。私は誰だろう…と思い男に近付いた。アッ…。砂浜で隣にいた男だった…。また腕を捕まれ睨んでくる。
『やだっっ!!離して!離してっば!!』
私は精一杯腕を振り払う。
振り払うと同時に男がパッと手を離して勢いで私は後ろに倒れこんだ…