翌日。
赤い顔をした果歩は授業中も休み時間もほとんど身動きせずにいた。
亜子も話かけてこない。
まだ怒っているのだろう。言い訳するにも昨日の出来事を何と話せば良いのか…
授業はまるっきり上の空。
キンコンカンコーン
お弁当の時間を告げるチャイムにハッとする。
一斉に動き出す生徒達。
ふと。廊下を歩くグループに直哉の姿を見た。
きっと購買に行くのだろう。
ガタンと席を立つと直哉に駆け寄る。
(今しかない。やっと会えた)
『なっ…直哉君…話があるんだけど…』
ハァハァと息を切らして直哉の袖を掴む。
『おおっ?告られちゃうのぉ〜?』
『モテモテじゃん〜』
グループの数人が冷やかすが、それどころではない。
『お願い。早く…』
縋る眼差しは真剣そのもの。
『話って何?』
軽く聞かれて困る果歩。
消え入りそうな声で
『二人で話たいの…』
(あぁっもう!こんな誤解される言い方しか出てこないなんて!)
『そっか。んじゃ二人で話そう』
果歩の肩に手をかけグループに『じゃ』と手を振り歩きだす。
『二人になれるとこ…か。昼休みだし、実験室に行くか?』
実験室にはナントカのホルマリン漬けとか並べてあってあまり好きではないが、そんな事はどうでもいい。
『私…わたし…』
『なんだよ。どうした?』
『あの…どうやったら取れるの?…その…昨日の…』『ん?何を?』
わかっているのにわざと聞き返す。
『あの…ビーズの…』
『えっ?あれつけたまま学校来たの?』
『だっ…だって取れなくて…』
昨夜散々格闘したが、ビーズを引っ張っても中に入った玉は出てこず、もしビーズが千切れたら…その不安もあり力任せにとも出来なかった。
『取って欲しいの』
『ははっ。わかったよ。取ってやるから脱げよ』
『えっ?』
『は?当たり前だろ?パンツ脱いでスカート捲って昨日みたいに尻を突き出して』
(学校で…そんな…)
だけど直哉にしか取る事が出来ない以上、言う通りにするしか術がない。
背を向け、そっとパンティを膝まで下げる。
『全部脱げよ』
恥ずかしさで耳まで赤くなりながらも片足からパンティを抜く。
震える手でスカートの裾を捲り上げると、果歩のお尻はまるごと陽の光に照らされる。ビーズがシャランと鳴りキラキラ光った。
『いい眺めだ』