放課後。
クラスの中で目立つ…割と派手系な女子グループに声をかけてみた。
『あのね…』
『んっ?果歩?どした?』『皆は男子とお付き合いした事ってあるのかな?』
一瞬間が空きキャハハと高い笑い声が上がる。
『あったりまえじゃん!何?気になるオトコがいるのぉ?』
『ゃ…気になるって言うか…お付き合いってどんな感じなのかな?って思って…』
『まぁねぇ。一回キスでもしたらわかるんじゃないのぉ?』
キャハハと皆が笑う。
『これ読んで勉強しなよ』『果歩には早いし〜』
『ショックでか過ぎじゃない?』
キャハハハハ
『あっ…ありがと。借りるね』
『読んだら感想聞かせてね〜』
キャハハハハ
次々に帰り支度をするクラスメイト。
果歩は1人教室で雑誌を読んだ。
・彼氏との初めてのデート・初めてのキスは誕生日
・初めてのセックスは思い出の場所
・痛かったけど彼との愛を確認できた
体験談、エピソード等が沢山乗っているが、【肛門に入れられた玉を抜く方法】や【乳首を針で突き刺された】なんて話は全くない。
第一お付き合いも何も…
あれは一体何だったのか、どうして自分がこんな事になっているのかもわからないのだ。
わかった事もある。
・女は感じると濡れる
・オナニーとは自分を気持ち良くする行為
結局モヤモヤの気持ちは晴れなかったが、少しだけ知識を身につけた事で直哉に立ち向かえるような気になった。
『キスでもしたらわかるんじゃないのぉ?』
(でも…あれってキスした…んじゃないのかな?お付き合いのキスは違うのかな?)
果歩は幼なかった。
だからこそ直哉は目をつけたのだが…