男はもう一方の手で、ダリアの乳房を揉みしだく。その白い肌が紅く染まる。
「んハァ、イアアア……」ダリアはいまにも泣き出しそうな表情で身をよじらせ、赤子のような声で喘いだ。それは悲鳴にも近いものだった。男の指にねっとりと締め付ける紅い闇。グチュッ、グチュッ、と淫猥な音が響く。
「ン、ハァッ!アアアッ」
男は瞬間、指の動きを止める。頬を紅潮させたダリアが囁くように訊ねる。「……どうしたの……?」
「い、いや。やめて欲しいのかと思った。キミが、あの、その、あまりに苦しそうな顔していたから……。可哀想だったから、」
ダリアの眼はその肌と同様、真っ赤に充血していた。しかし、ダリアは男の頬を掴むと、言った。
「……続けて」
男はダリアのシルクのような髪を撫でると、その胸に顔をうずめる。微かに汗の匂いを感じる。隆起した乳首を口に含む。舌でその感触を味わう。コリコリとした柔らかな弾力があり、ほのかに甘い。
「んん……ん、っはあっ」
ダリアはビクンッ、ビクンッ、と体を収縮させる。両腕を男の首へ回す。そして、囁く。
「もう離さないから」
男は何度も頷く。ダリアが言う。「だからアタシもこのまま、ずっと、離さないで」――…
――…男のソレは激しく逆巻き始めていた。もうとめようもないほどに、ソレはたぎっているのだ。
男の呼吸が荒くなる。
「……挿れるよ。いいね?」
それは男がまさに能動的な姿を見せた瞬間であった。