「いいわよ……いつだって、来て……」
ダリアがみずから脚を開く。男はその白いふくらはぎを二度三度と撫で、抱え上げる。見える闇のはずのそこは仄かに紅く、男は一息に挿入する。生温かい場所へ、己のモノを閉じ込める。扉は開かれたと同時に、しめられたのである。男は腰を上下に動かす。
「……ンンッ、んはぁ」女は吐息を洩らす。
ダリアの乳房が男の動きに合わせプルンップルンッと揺れる。
「あああ……ハァッ……」
ダリアのPitは、瞬く間に男のそれを呑み込む。いよいよ神ヤハウェの怒りを買うのかもしれないなと、不意に男は感じる。しかしそんな事はもうどうでもよかった。山羊が聖書の1ページごとにバターを塗り、平らげてしまう行為を想像し、それと同様、神の怒りなんぞ馬鹿げたモノであると、笑い種であると、考えた。
「神なんて、神なんて、……!」
ダリアのPitは慈愛に満ち、仄暗く、美しいものだった。そこに居る二匹の獣は神などもろともせず、気づくと互いの肉体を重ね合わせ裸の十字架を形作っていたのだ。
男は、女の、女のその‘肉体’をいま、まさに感じた。
「あああ……ううっ!っ」男は唸る。
互いの荒々しい息が聞こえる。一帯の湿り気を感じる。女は千切れそうな声で言う。
「神様って、神様って、何?……ァアア、ンン、アナタの、アナタの、その足枷を外してくれるモノが神?ハァハァ、神はアナタを救う?いいえ……‘神が、アナタを、すべての事から引き剥がす’のよ!……ハァ、ハァ……アアアッ……」