亜子が観たいと言ったこの映画、あまり好評でないのか人も少なかった。
真ん中あたりに亜子、直哉、果歩、和輝と並んで座る。
お尻に違和感を覚えながらもなんとか平静を保ちスクリーンを観ていた。
確かにつまらない。
ドタバタしてる話の内容を理解しようとする努力は早々に打ち切られた。
しかし他にする事もない今は、流れる画面をボーッと見ているしかない。
コツンと肘が当たり和輝が耳元で囁く。
『つまんなさ最強クラスだね』
『やっぱりそう?』
『上の空でしょ?』
『一応見てるけどね』
など、コソコソと話していると…
ヴィーンと例の卵が震えだした。
果歩の身体がビクッと小さく跳ねる。
(ぅ…ぁ……)
座面に押しつけた尻の中で震える卵は、子宮まで刺激を与えてくる。
『でも、この映画見たいって言ったの直樹なんだよ?アイツのセンス疑うよねー?』
和輝は果歩の変化に気付かず話を続けている。
曖昧な笑みを浮かべて視線をスクリーンに戻した。
このまま平然と会話を続ける自信がなかった。
しかしそうなると嫌でもお尻に意識が集中してしまう。
昨夜あんなに欲しかった刺激が、今、こんな状態でくるなんて!
小さな拳を握りしめじっと耐えるしかない果歩。
熱く流れる汁が下着を濡らしていく。
(ハァッ…ハァッ…ァ…)
荒くなる呼吸。
ただひたすら耐えるだけの時間は永遠に続くかと思う程に長かった…
唇を半開きにし、額に汗を滲ませ乳首を固く尖らせる果歩を見ながら直哉は再びスイッチを手にした。